検索で「これがポートフォリオの見本です」的な感じで出てくるサイト。
例えば「WEB ポートフォリオ」で調べると、
「ポートフォリオサイト20選まとめ」みたいなページがあります。
https://mynavi-creator.jp/knowhow/article/cool-web-design-portfolio-sites
Twitterからも、有名なデザイナーのポートフォリオにアクセスすることが出来ます。
他のサイトでも紹介されているようなポートフォリオは、どれも素晴らしいサイトばかりです。
しかし、私は転職においてポートフォリオ作成の参考にすることはおすすめしません。
理由1:有名なポートフォリオサイトのほとんどが、転職活動用ではない
紹介されているポートフォリオサイトはフリーランスで活動している人のサイトが多いため、転職活動で求められているスキルと違うことが多いです。
フリーランスの人のポートフォリオサイト
フリーランスがポートフォリオを見せる人は「将来お客さんになるかもしれないお客さん」です。
なので、サイトのサムネイルのみのポートフォリオでも十分に機能しますし、自分の実績をより魅力的に見せるために「動き」が多い傾向があります。
また、お客さん相手になりますので、SNS掲載も効果的になります。
転職活動の人のポートフォリオ
一方、転職活動の人がポートフォリオを見せる相手は「一緒に仕事する人を探している面接官」になります。
たくさんの応募者から選んでもらうためには、作ったサイトを羅列するだけでは不十分。ぱっと見ただけで印象がつくようなものや、その人の人となりが分かるデザイン、表示崩れがなくテキストが読みやすいものが好まれます。
理由2:フリーランス用のポートフォリオは分量が多く、凝っているサイトが多いので作るのが超大変
フリーランスの人のポートフォリオは、転職用のポートフォリオより分量が多くなりがちです。
なぜかというと、フリーランスの人はポートフォリオだけでスキルや経歴を判断してもらう必要があるからです。
例えば、有名なWEBクリエイターボックスのManaさんのポートフォリオサイト。
https://www.webcreatormana.com/
Aboutページは動きが凝っており、
制作実績のWEBサイト一つ一つ丁寧に解説ページが用意されています。
ポートフォリオサイト関係なく、1つのサイトとしてクオリティの高いです。
フリーランスの人にとって「ポートフォリオと」
これを実際作るとどうでしょう…
1から自分でデザインして、テキストも考えて、Wordpressでコーディングして…
仕事ない日を1週間欲しい。
さらに動作確認するページも多いので、果てしない労力が必要になります。
え、、、転職するにはこんなに大変なの?と思った方、ご安心ください。
転職者はポートフォリオの他に、職務経歴書を提出します。
職務経歴書とポートフォリオを照らし合わせながら採用をするので、
フリーランスの人ほど充実した内容ではなくても大丈夫です。
ではどうして転職でポートフォリオを提出するか?といいますと、
人柄の確認や、仕事以外で学んだことのアピールの場として使います。
コーダー・エンジニア → 独学で身につけた新たな技術のアピールの場
デザイナー → 自分の好きなデザインのアピールの場
ディレクター → 自分のことを1つにまとめられることをアピールする場
WEB業界に勤めるもの、勉強は常日頃していると思いますので、業務外であってもアピール出来ることは十分にあるはず…ですよね?
また、ポートフォリオは「自分が特にアピールしたい実績を強調出来る」というメリットもあります。提示する作品により、この人がどういう将来を描きたいのかを垣間見れます。
理由3:気持ちが伝わらない
転職活動で一番必要なのは「パッション」つまり「気持ち」になります。
なぜ、今の仕事についたか。
どういう心がけをしながら仕事をしてきたか。
それは職務経歴書の「自己PR」枠では書ききれない内容になります。
たとえ、それが業務とは関係のない趣味であったとしても、
趣味に対しての熱量をアピールできれば、
採用担当者に引っかかってくれること間違いないです。
これらの「気持ち」は他のポートフォリオを真似ると伝わりにくくなります。
自分のテキストで書いたからこそ、気持ちが伝わる箇所になるかなと思います。
ポートフォリオを制する者はサイト制作を制する。
参考にするサイトもない状態で、どうやって作ればいいの?
そう疑問に思った方。その答えは簡単です。
ポートフォリオに載せてアピールしたいことを一度メモしてみよう!!
(できれば箇条書きで)
手書きでもいいので、ポートフォリオに載せたいこと、自分がアピールしたいことを作成する。
その後、WFに落とし込み、パーツの型を決める。
そしたらパーツの型を意識しながらデザイン、そしてコーディング。
そしたらあら不思議!!1つのオリジナルサイトになりました!
もうお気づきかもしれないですが、WEBサイトの工程をきちんと踏めば、ちゃんとオリジナリティのあるポートフォリオが作れるはずです
ポートフォリオを制する者はサイト制作を制する。
ポートフォリオは作品集という意味で使われることが多いですが、企業が(特に初心者に)求めているのは「自己紹介兼作品集」に近いように思います。
個性溢れるポートフォリオが世の中に増えて、採用のミスマッチが少ない世の中になりますように。
「ところでお前はどんなポートフォリオを作ったんだ?」と疑問に思った方向けに、ポートフォリオ制作レポも掲載しております。お時間があるときにどうぞ。