- 現在、仕事を制作会社で頼んでいるけど、インハウスで雇おうか悩んでいる
- 受託会社からインハウスに転職したい。
- そもそも、受託会社とインハウスの違いって何?
このような悩みに答えます。
著者はWEBディレクターであり、複数のWEB制作会社に勤めて5年になります。
インハウスに転職するにあたり受託制作との違いを考えてみました。
受託会社とは?インハウスとは?
受託会社とは、他の企業の事業を支えることを生業としている企業のことを指します。
これらをまとめて「支援会社」と呼ぶこともあり「制作会社」「広告代理店」もその一種になります。
一方、インハウスとは「事業会社など一般企業の中」で制作することを指し、サイト運用改善やブランドに全面的に関わります。
受託会社かインハウスで制作するのとでは、何が違ってくるのか?
では、ここから受託会社とインハウスで制作するのとでは、何が変わってくるのかについて考えていきます。
目標が違う
そもそも、受託会社とインハウスでは「目標が違う」ことが上げられます。
受託会社の目標は「要望を叶える」こと
受託会社の目標は「要望を叶える」ことです。
新規サイト制作の場合は「仕様通り・顧客担当者の要望通りの物を構築する」が求められ、現場でスタッフへの指揮や進行管理、制作業務を行い、お客様の要望を叶える仕事です。
一方、既存サイト運用は「依頼されたものを対応する」ことが求められます。
自社でやっているサービスがあったら提供し、修正依頼があったら修正します。
なお、サイトの本来の目的を達成されているのかは関係ありません。
新規サイト制作の場合は「作って終わり」の繰り返しですし、既存サイト運営は「依頼された物をこなす」ことの繰り返しです。
もちろん、提案も出来ますが、それはあくまで「コンペ」のような場が設けられていたり、信頼関係がすでにあるお客さん限定になるので、通ることはほとんど稀と言ってもいいでしょう。
クリエイターだとディレクションもする立場じゃないと、関与することも難しいかと思います。
インハウスの目標は「ビジネス上で成果を出す」こと
一方、インハウスの目標は「ビジネス上で成果を出す」ことです。
そのため、新規サイト制作の機会は少なく、既存サイト運用が主軸となるでしょう。
ディレクターやマーケターの場合は、自社のサービスと向き合ってサイトの更新やABテストの繰り返すことで、サービスやサイトを育てている事を日々実感できます。
また、デザイナーの場合は「ブランドの世界観をブレずに表現」することが求められ、ブランドイメージを最大限化するには何が必要か?から考えることが出来ます。
一方、お願いされる範囲は広範囲になることが想定されます。
WEBディレクターはSNSマーケティングや広告運用もお願いされる可能性もありますし、
デザイナーも動画編集やロゴ作成などの関連業務をお願いされる可能性もあります。
何に対して「責任」を負うかが違う
受託会社は「お客様の希望のものを納品すること」に責任を負います。
そのため、お客様が「違う」と言ったら修正する必要もありますし、スケジュールが詰まっていれば残業することもあります。
一方、インハウスでは「何かしらの成果を出す」ことに責任を負います。
それは、会社が求められている成果物を出すはもちろん、施策したらその結果どうなったのかを根拠を示して説明する必要があります。
どういうコミュニケーションが重要になる?
会社で働くにはコミュニケーションが必要になると思いますが、
求められるコミュニケーションの種類が違います。
受託会社は「丸く収めるためのコミュニケーション」
受託会社は「丸く収めるためのコミュニケーション」が重要になります。
受託会社のスケジュールはギリギリでやっており、もし人的ハプニングが起きたら丸く収める技術が必要になります。
インハウスは「考えを分かりやすく伝えるコミュニケーション」
一方、インハウスでは「考えを分かりやすく伝えるコミュニケーション」が重要になります。
一般的にデザインの知識や経験を持っている人が少ない環境で制作することになりますので、「デザイン」という作業が理解してもらうところから会話する必要がある場合があります。
また、営業さんや広報などから依頼された案件は必ずまとまっているとは限らないので、社内の人と相談し、担当者として最大に効果を上げるための方法を考えます。
ときには、上層部に向けて売上を上げるための施策をプレゼンすることもあります。
参考サイト
- 自社サービス会社で働くWebディレクターの1日!仕事内容や働き方、生活スタイルとは?
- インハウスデザイナーの1日
- インハウスWebデザイナーの1日|事業会社の働き方や仕事内容、スケジュールとは?
- インハウス制作の理想的なあり方を考えるトークイベント