WEB解析士(正式にはウェブ解析士)の資格を取得しましたので、体験談を書かせていただきます。
この記事を書いた著者は、WEB制作歴5年のWEBデザイナーです。
私は2022年度の試験を受験し、70点で合格のうち73点と非常にギリギリのライン合格しました。
この資格は、国家試験と比べて情報量が少ない試験ですので、もしこれから受験する人は、この体験談を参考にしていただければと思います。
WEB解析士を取得しようと思ったきっかけ
まずは、私がWEB解析士の資格を取得したきっかけについて書いていきます。
WEB業界で知名度が高く、転職活動に有利なため
WEB解析士は民間の資格になりますが、業界の中では知名度が高い資格です。
Google Analyticsの使い方や、WEBマーケティングに関する資格は他にもありますが、そのどちらも網羅するのがWEB解析士の特徴です。
合格率も60%台と高くなく、会社によっては更新費用の更新を支援してくれるところもあります。
転職活動時に取得しておけば、一目置かれる存在になるでしょう。
更新制の資格であるため
WEB業界は仕事の需要が増える一方、情報の移り変わりの激しい一面も持ち合わせています。
そのため、以前はTwitterを使って情報収集をしていましたが、近年の副業WEBデザイナーブームにより、効率的な情報取得が難しくなりました。
一方、WEB解析士は「更新制」であり、毎年情報がアップデートされます。
そのため、他の資格にありがちな「情報が古くて使えない」心配はありません。
また、更新時に渡されるテキストやフォローアップテストは、最新の情報がギュッと詰まっております。
一方、毎年6,600円の更新費用はかかりますが、情報をSNSや本で情報収集しようとしたら時間がかかります。
現在のWEB業界全体を学ぶ上で最も効率的な方法ではないかと思いました。
WEB解析士合格までの勉強方法
WEB解析士の勉強に使ったテキスト、問題集
WEB解析士の勉強に使ったテキスト、問題集を紹介します。
- ウェブ解析士 認定試験公式テキスト
- ウェブ解析士認定試験 公式問題集
- 【アプリ】Webマーケティング資格問題集
ウェブ解析士 認定試験公式テキスト
まずは、ウェブ解析士 認定試験公式テキスト。
私はPDF版しか買っておりませんが、納品が少し遅い冊子版テキストもあります。
ウェブ解析士認定試験 公式問題集
次に、公式問題集。
私はインプレス社でPDF版を買ったのですが、「全文電子版(PDF)」もおまけで付いてくることを後から知りました…※2022年度版の場合
なので、PDFが欲しい人も、問題集に限っては、冊子で買うことをおすすめします。
※公式テキストが作成された後に問題集が作成されるので、購入タイミングによっては問題集が発売されていません。2022年度の問題集はこちら。
【アプリ】Webマーケティング資格問題集
WEB解析士の勉強が出来るアプリもあります。
このアプリは1回5問形式で、間違えた問題を復習する機能も付いています。
なので、通勤中などでも気軽に解くことが出来るでしょう。
また、ダウンロードは無料で出来ますので、上記の公式テキストや公式問題集を買う前に試しに解いてみてもいいでしょう。
WEB解析士合格までの具体的な勉強方法
私の場合、以下の方法で勉強しました。
私は経験者で仕事を休んで1ヶ月弱で取得しましたので、働きながらだともっと時間がかかるかと思います。
- 蛍光ペンを引きながら、公式テキストを一通り読む
- 問題集を解き、分からない用語があったらノートにまとめる
- もう一回問題集を解き、ノートに図を書いて体系的に把握する
- 公式問題集に付いてきた「Webアプリ問題集」を解き、合格率が9割近くなるまで繰り返し解く
- アプリで問題を解き、5問連続正解出来るようになるまで繰り返す
1. 蛍光ペンを引きながら、公式テキストを一通り読む
公式テキストを読み込むのが一番大変で、一週間はかかりました。
テキストは450ページ近くあり、蛍光ペンを引きながら一通り読むだけでも苦労しました。
2. 問題集を解き、分からない用語があったらノートにまとめる
ノートに線を引き、左側に用語とページ番号、右側に用語の解説を書き、どこでどの単語が出てきたかを分かるようにまとめました。
ここでは問題の回答だけではなく、問題の選択肢の意味が分からなかった場合も、毎回丁寧に調べてノートに書きました。
3. もう一回問題集を解き、ノートに図を書いて体系的に把握する
一通り問題を解いても単語の意味が全く分からない場合、どういった場所で出てくる単語か分からない場合が多いです。
そのため、ノート全体に図を書いて、どのタイミングで出てくる用語なのかをはっきりと理解しました。
4. 公式問題集に付いてきた「Webアプリ問題集」を解き、合格率が9割近くなるまで繰り返し解く
公式問題集についてくる「Webアプリ問題集」は、公式問題集の問題がそのまま出題されます。
ここでは、合格率が9割近くなるまで繰り返し解き、問題文を把握出来るまでしっかり覚えました。
5. アプリで問題を解き、5問連続正解出来るようになるまで繰り返す
実はバカにならないのはアプリ。
ここでは、公式問題集とは違った形式で出題されるので、アプリの問題にも慣れるように気をつけました。
WEB解析士のレベル感
私が体感したWEB解析士のレベル感について書いていきます。
Google Analyticsを触ったことのない人は難しい
Google Analyticsで使われる用語が出題されますが、実際に画面を使いながら説明される内容ではありませんでした。
なので、全く触ったことのない人が受けるには、ちょっとハードルが高いように思いました。
もし未経験者が受けるとしたら、無料で受けられるGoogle アナリティクス個人認定資格(GAIQ)を受けてから受験することをオススメします。
ITパスポートと悩んでいるならば、ITパスポートを先に取った方が良いかも
もし、どっちを先に取ろうか悩んでいる人がいたら、ITパスポートを先に取ったほうが理解しやすいと思います。
なぜなら、サーバーや通信に関する基本的な概念を把握している前提で、問題が作られているように感じる箇所があるからです。
例えば、アクセス解析の種類として「サーバーログ方式」や「パケットキャプチャ方式」が紹介されていますが、サーバーやパケットとは具体的に何かは説明されていません。
一方で、ITパスポートのテキストでは専門用語も丁寧に説明されており、全くの初心者でもわかりやすいかと思います。
もし初心者の方で悩んでいるようであれば、ITパスポートをとってからWEB解析士の資格を取ったほうが、早く理解が出来ると思います。
初心者・実務未経験者は、講座を受けることをおすすめ
WEB解析士には認定講座があります。
初心者・実務未経験者だと理解に時間がかかる問題もあると思いますので、心配な方は講座を受けたほうが確実かと思います。
私はWEBディレクターで、どちらかというと経験者でした。
しかし、今までの会社はアナリティクスの値を意識しない社風だったため、KPIの用語説明など、1から勉強する必要がありました。
講座だけでも充実した内容ですので、初心者は受講してみることをおすすめします。
これからWEB解析士を受ける人に対してのアドバイス
さて、これから受験する人に向けて、私なりのアドバイスを書いていきます。
受験期間に注意
1年に1回情報が更新されますので、公式テキストを買う際の注意が必要です。
例えば、私が買った2022年の公式テキストは2022年1月〜12月開催のものです。
2023年1月以降に開催される試験は、2023年の公式テキストにしたがって試験が行われますので、受験期間に注意が必要です。
ちなみに2022年度の場合、11月1日〜12月31日の期間に認定された方向けの免除制度がありました。
受ける際には事前に確認することをおすすめします。
本番は公式問題集よりもアプリの形式に近い
私は公式問題集を中心に解いていましたが、実際の問題はアプリの出題形式が近かったように思います。
具体的には、計算問題は表を使って出題されることはなく、文章のみで出題でされました。
なので、問題集や公式テキストのような表の穴埋めは期待せず、用語できちんと覚えることをおすすめします。
受験中にすぐ調べられる環境を用意するのがおすすめ
受験中は調べ物が可能ですが、60分で60問を解く必要があり、WEBで検索する時間の余裕はありません。
そこで私はiPadを活用し、PDF検索で分からない用語はすぐに調べられるように準備しました。
また、手元に自分の書いたノートを広げておき、自分の書いた図をちらっとでも見れるように工夫しました。
未回答・フラグ機能を活用しながら受験するのがおすすめ
WEB解析士の問題は、問題の「回答済み・未回答」が分かる他に、分からなかった問題に「フラグ」をつけることが出来ました。
なので私は、分かる問題 > 曖昧な問題 > 計算問題の3つに分けて解きました。
- 分かる問題をサクサク解いて時間短縮
- 曖昧な問題は、回答済み&フラグをつけておく
→ すべて解き終わった後にPDF検索をして、回答を確実にする - 時間がかかりそうな計算問題は、回答しないで後回しにしておく
→ 残り時間でゆっくり考える
なお、ラジオボタン形式なので、回答済みを未回答に変更することは出来ませんので注意が必要です。
レポートは気負いすぎなくて大丈夫
合格した後の修了レポートに合格出来るかを心配していましたが、レポートの書き方を丁寧に説明してくれるページを教えてもらいましたので、安心して解くことが出来ました。
試験監督によって違うかもしれないですが、私の場合
- ビジネス解析・マーケティング解析は、自分が調べてどのように思ったかを中心に書く。
- 「アクセス解析」の「解析結果/コメント/改善点」では、改善点よりも解析結果をわかりやすく書いた。
- 最後の「提案」は他の解析結果と照らしあわせて書き、矛盾がないように丁寧に書く。
これらのことを意識しながら書きました。
まとめ
WEB解析士は、資格を通して学んだことをお客様の背景と照らし合わせ、更に活かすことが大切な資格です。
「資格よりも実務」傾向が強いWEB業界の中で、WEBマーケティングを体系的に把握している人は、とても希少な人材であることは間違いないです。
WEB業界にいる人、またWEB業界で何をやろうか悩んでいる人にとって、WEB解析士の資格取得は大きな一歩となることでしょう。
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この体験談を読んでWEB解析士に興味を持った読者へ。
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